アプライド・マテリアルズ(AMAT)は米国時間8月13日(木)引け後=日本時間14日(金)早朝5時、説明会5:30に決算を発表する。半導体製造装置の世界最大手で、サムスン・SKハイニックス・キオクシアのメモリー増産投資をそのまま売上に変える「メモリー超景気の装置側」だ。直近の株価は539.14ドル(+2.21%、8月8日終値ベース)。本稿は決算前ブリーフとして、期待値・争点・リスク管理を発表前に固定しておくためのものだ。
何を期待されているか
市場予想は調整後EPS3.36ドル(+35.5%)、売上約90億ドル——会社ガイダンス(89.5億ドル±5億、EPS3.36±0.20)の中央値どおり。4四半期連続ビート中だ。
前四半期は過去最高の売上79.1億ドル(+11%)でビート。ファウンドリーとDRAM向けが牽引した。
図:期待の高さ——前期実績と今回コンセンサス
読み方:右の青い棒が市場の期待値。決算の勝敗は左の実績との差ではなく、右の棒とガイダンスに対して決まる。
強気と弱気の争点
争点1:メモリー投資の追い風。サムスンは平沢P5・P6を同時建設、SKハイニックスは龍仁120兆ウォンを前倒し、キオクシアも設備投資+41%——韓日メモリーの増産競争は装置発注の上昇サイクルを2027年まで伸ばし得る。
争点2:中国という穴。輸出規制で中国のメモリー・旧世代向けは供給不能となり、通期6億ドルの売上逸失を会社自身が示す。中国比率は約40%→20%台半ばへ低下。韓日の投資が中国の穴を埋め切るかがガイダンスの分かれ目だ。
争点3:完璧を織り込んだ株価。12カ月で+141%。既知の逆風を抱えたままの高値圏で、第3四半期の実績より第4四半期ガイダンスが株価を決める。
取引の想定
東京の読者への実務ポイントはひとつ——AMATのガイダンスは翌営業日の東京エレクトロン・SCREEN・アドバンテストを直接動かす。金曜早朝の結果を、日本の半導体製造装置株の寄り付き前に確認する価値がある数少ない決算だ。
リスク管理——発表前に決めておくこと
決算またぎの選択肢は3つしかない。①持ち越さない(発表後の寄りで判断する)、②サイズを落とす(イベント銘柄は通常の半分以下、失っても計画が壊れない額まで)、③持つなら撤退条件を先に決める(下の判断表のどの行で何をするか、発表前に書き出す)。日本の現物口座では下落ヘッジの手段が限られるため、実務上のヘッジは「事前にサイズを調整すること」がほぼ全てだ。信用取引の売りやオプションは仕組みの理解が前提の上級者向けであり、本稿では扱わない。
この銘柄固有の警戒条件:メモリー投資の追い風にもかかわらず第4四半期ガイダンスが90億ドルを割れば、「中国の穴は埋まらない」が市場の結論になる。
判断表
| 結果 | 意味 | 目安 |
|---|---|---|
| ガイダンス95億ドル超 | メモリー超景気の確認 | 東京の装置株にも追い風 |
| 90億ドル前後 | 中国の穴と相殺 | 高値圏の膠着継続 |
| 90億ドル割れ | 穴が勝つ | 装置株全体の調整トリガー |
メモリー投資サイクルの背景はサムスン「2028年まで品不足」の記事を参照。今週の全日程は決算週カレンダーの記事にまとめている。
主な参照(データ基準日:2026年8月9日。株価は米東部時間08/09 17:06時点)
会社IR(日程)/24/7 Wall St(プレビュー)/TrendForce(韓国800兆ウォン投資)/Digitimes(キオクシア投資+41%)。予想値は発表までに改定される可能性がある。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買や特定の取引手法を推奨するものではない。決算前後の値動きは極端になり得る。投資判断はご自身の責任で行っていただきたい。
















