東京市場の次の立会は9月24日である。19日から23日まで5日間閉じており、その間に米国は3営業日を消化する。24日の寄り付きは、その全部をまとめて織り込むことになる。同じ日に日銀の新しい政策金利1.25%が適用され、ワシントンでは米中首脳会談が開かれる。再開までに押さえておく点を5つに絞る。
- 再開は24日 日銀の1.25%適用、米中首脳会談と同じ日に重なる。
- 指数入れ替えは実施済み 21日の寄り付き前に発効。採用4社は地合いに勝てなかった。
- 今週の米指標は薄い CPIも雇用統計もない。中銀は木曜に集中する。
- 本番は9月30日から PCE、マイクロン決算、短観、「主な意見」、米雇用統計が3日間に並ぶ。
- 為替は当局警戒 レートチェックの後、9月30日に介入実績が公表される。
9月21日から10月2日までの日程(日本時間)
読み方:今週の米指標は薄く、9月30日から10月2日の3日間に集中する。東京が5日間閉まるため、24日の寄り付きは海外3営業日分の材料をまとめて織り込む。
要点1:東京は5日間動かない
結論:次の東京の立会は9月24日である。根拠:21日が敬老の日、22日が国民の休日、23日が秋分の日。土日を含めると5日間の休みになる。
22日が休日になるのは、祝日にはさまれた平日を休日とする規定による。9月では11年ぶりだ。この間も為替と米国株は動く。東京の実需が抜けた板は薄くなりやすい。
東京が閉じている間も、円とシカゴ市場の日経平均先物は動く。止まるのは現物の値付けだけだ。
次:24日の寄り付きは、米国3営業日分の材料をまとめて織り込む。先物と為替が3日かけて付けた水準を、現物が追いかける形になりやすい。その手がかりは日経平均先物にある。9月21日の米国時間、期近は6万6,295円で推移した。18日の日経平均の終値6万5,018円95銭に対し、およそ1,270円(1.95%)高い水準である。これは予想ではなく、いま値の付いている価格だ。日銀の新金利1.25%の適用開始日と重なる点も押さえておきたい。
要点2:S&P100の入れ替えは実施済み
結論:米国時間21日の取引開始前に、主要指数の構成銘柄が入れ替わった。根拠:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが9月4日に発表した四半期の定期見直しである。
| 指数 | 採用 | 除外 |
|---|---|---|
| S&P100 | デル、パロアルトネットワークス、アリスタ・ネットワークス、サンディスク | ナイキ、ハネウェル・エアロスペース、サイモン・プロパティ・グループ、コルゲート・パルモリーブ |
| S&P500 | ブルーム・エナジー、エバーピュア、イルミナ | モルソン・クアーズ、ザ・トレード・デスク、ビルダーズ・ファーストソース(いずれもS&P600へ) |
焦点は採用銘柄に指数買いが入るかどうかだった。結果は入らなかったに近い。21日11時42分時点で、デルは1.10%高、パロアルトネットワークスは2.14%高、アリスタ・ネットワークスは1.34%高、サンディスクは1.34%安。同じ時刻のフィラデルフィア半導体株指数は3.59%高、ナスダック総合指数は1.68%高である。採用4社のうち、地合いを上回ったものはない。除外された側も、ナイキが1.46%高、コルゲート・パルモリーブが1.03%安で、投げ売りは起きていない。
次:採用による株価の押し上げ効果は近年ほぼ消えたとする研究がある。今回の結果はその研究と整合的だった。詳しくは指数採用の効果を検証した記事にまとめた。
要点3:今週の米指標は薄い
結論:9月21日から25日の週に、相場を大きく動かす米指標はない。根拠:CPI、雇用統計、PCEのいずれも来週以降である。
週内の主な材料は次の通り。月曜は中国の最優遇貸出金利。火曜は米リッチモンド連銀製造業指数。水曜は主要国のPMI速報値。木曜はスイス、ノルウェー、スウェーデン、メキシコの中銀が決定を出す。金曜は米耐久財受注とミシガン大指数の確報値だ。
木曜に並ぶ4中銀は、日本の個人投資家には縁が薄い。ただしスイスとスウェーデンの決定は、ユーロ圏の金利観に波及することがある。ドル円だけを見ている読者も、クロス円が動く経路として頭に入れておきたい。
指標が薄いぶん、今週の材料は政治日程に寄る。9月22日にニューヨークで日米首脳会談、24日にワシントンで米中首脳会談が予定されている。米中については9月20日にベッセント財務長官と何立峰副首相が約8時間協議し、ベッセント氏は「非常に有意義だった」と述べた。半導体の輸出規制に触れる展開になれば、東京が再開する24日のハイテク株に直接響く。なお日米首脳会談について報じられている議題は中国情勢や同盟、通商であり、為替は公表された議題に入っていない。
次:指標が薄い週は、FRB高官の発言が材料になりやすい。今週は10件前後の講演が予定されている。9月16日の利上げは12対0の全会一致だったが、参加者18人のうち16人は年内にもう1回以上の利上げを見込んでいる。その温度差が、講演のたびに確かめられることになる。
要点4:9月30日から10月2日が本番
結論:四半期末をまたぐ3日間に、日米の主要イベントが集中する。根拠:米商務省、日銀、米労働省の公表予定がそろって並ぶためだ。
その前に、9月28日8時50分に日銀が7月30〜31日会合の議事要旨を公表する。9月30日21時30分には米8月のPCE物価指数と4〜6月期GDPの確定値。同日の米国市場の引け後にマイクロンの決算がある。10月1日8時50分には、日銀の短観(9月調査)と9月会合の「主な意見」が同じ時刻に出る。10月2日21時30分は米9月の雇用統計だ。
日銀の公表予定によれば、9月21日から30日にかけて政策委員の講演予定はない。9月会合後の最初の手がかりは、10月1日の「主な意見」になる。
四半期末でもある。日本の企業にとっては中間期末にあたり、機関投資家の持ち高調整が絡みやすい時期だ。
次:「主な意見」は、7対2に割れた議論の温度差を示す。票の内訳自体は公表文ですでに実名で出ている。追加利上げに前向きな意見が並べば、円相場の前提が変わる。
要点5:為替は当局の動きを警戒
結論:ドル円は当局の介入警戒をはらんだまま連休に入る。根拠:18日のロンドン時間に158円台を付けた後、財務省の指示による日銀のレートチェックが報じられ、円は156円台後半まで戻した。
18日のニューヨークの終値は156円83〜93銭だった。東京が閉まる薄い板で円安が進むかどうかが最初の関門で、その答えは1日分だけ出ている。21日のドル円はアジア時間の156円59銭を安値に水準を切り上げ、米国時間11時42分時点で157円52銭。この日の高値でもある。一気に走る展開にはならず、じりじりと円安が進んだ。実弾の介入は確認されていない。
水準そのものが引き金になるとは限らない。三菱UFJ銀行は、158円や160円という数字が自動的に介入を呼ぶわけではなく、値動きの速さのほうが重要だとしたうえで、薄商いのなかで157円50銭を抜けて160円方向へ走る展開になれば話は別だと指摘している。ドル円はすでにその水準に接している。なお日本は21日から23日まで連休で当局の記者会見の機会がなく、21日時点でもレートチェックに関する政府・日銀の公式なコメントは確認されていない。
次:9月30日19時に、財務省が8月27日から9月28日までの為替介入の実績を公表する。レートチェックで止まったのか、実弾が入ったのかが分かる。
30秒まとめ 東京は9月24日に再開する。日銀の新金利1.25%の適用日であり、ワシントンで米中首脳会談が開かれる日でもある。日経平均先物は18日の現物終値より約1,270円高い水準にあり、寄り付きはそこを追いかける形になりやすい。今週の米指標は薄く、相場の本番は9月30日から10月2日の3日間に集中する。為替は157円台半ばで、当局の次の一手が最大の変数になる。
日銀の利上げと円安の関係はこの記事、FRBの利上げと市場の反応はこの記事で扱っている。
主な参照
- 日銀の公表予定(短観・主な意見・決定会合)/日本銀行
- 米PCEとGDPの公表予定/米商務省経済分析局
- 米雇用統計とCPIの公表予定/米労働統計局
- S&P指数の構成銘柄入れ替え/S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス
- マイクロンの決算日程/マイクロン・テクノロジー
- レートチェックの報道/日本経済新聞、ニューヨーク市場の終値/共同通信、日米首脳会談の日程/時事通信
- 為替介入実績の公表予定/財務省
- 9月21日の株価・指数・為替・日経平均先物の気配値/CNBC
- 米中高官協議と首脳会談の日程/CNBC
データ基準日:2026年9月21日(米東部時間11時42分)。日程は各公表元の予定にもとづき、変更される場合がある。時刻は特記のない限り日本時間。9月21日の米国株と為替は取引時間中の気配値であり、終値ではない。同日の米国市場の取引終了は日本時間22日午前5時で、その後の変動は反映していない。日経平均先物の水準は期近の値であり、24日の寄り付きを保証するものではない。米国の一部の指標日程と企業の決算日は、公表元で確認できたものに限って記載した。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではない。投資判断はご自身の責任において行っていただきたい。














