SKハイニックスは10月28日水曜の午前9時(日本時間、韓国時間も同じ)より前に、2026年7〜9月期の決算を発表する。市場予想は売上高98兆2,300億ウォン、営業利益76兆9,600億ウォンで、営業利益率は約78%。過去10回の決算発表日に、同社株の終値が前日比で5%を超えて動いたのは4回だった。
上昇5回、下落5回で、変動幅の中央値は2.5%。前回の7月29日は9.61%安だった。同じ28日の15時30分には、アドバンテストも7〜9月期決算を発表する。
主要数値
| 項目 | 2025年7〜9月期(実績) | 2026年4〜6月期(実績) | 2026年7〜9月期(市場予想) | 予想の前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 24兆4,489億ウォン | 79兆3,187億ウォン | 98兆2,300億ウォン | +23.8% |
| 営業利益 | 11兆3,834億ウォン | 60兆5,426億ウォン | 76兆9,600億ウォン | +27.1% |
| 営業利益率 | 47% | 76% | 約78% | — |
| 純利益 | 12兆5,975億ウォン | 93兆9,226億ウォン | — | — |
市場予想どおりなら、営業利益は前年同期の約6.8倍になる。証券会社ごとの営業利益予想は、DS投資証券が70兆1,000億ウォン、SK証券が79兆ウォン、メリッツ証券が80兆1,000億ウォンだった。10〜12月期の営業利益の市場予想は、FnGuideの集計で87兆2,700億ウォン。
背景
同社は7月29日の4〜6月期決算で、約10社の顧客と長期契約を結んだと発表した。次世代の高帯域メモリー(HBM4)は4〜6月期に量産出荷を始め、下期に拡大するとしていた。メモリー需要の勢いは続く見通しだ、とも記している。営業利益率は76%、純利益は93兆9,226億ウォンで、純利益が売上高を上回った。
一方、韓国の朝鮮ビズは業界関係者の話として、HBM4の出荷が2四半期続けて期待に届かなかった可能性があると報じた。エヌビディアの次世代製品「Rubin(ルービン)」の遅れが理由とされる。会社はこの点を公表していない。10月8日には、サムスン電子が7〜9月期の営業利益を約107兆4,000億ウォンとする速報値を出している。メモリー市況の流れはこの記事で扱った。
過去11回の決算発表日の値動き
SKハイニックス株、決算発表日の前日比(終値ベース)
±5%を超えたのは11回中4回(2024年4月・7月、2025年10月、2026年7月)。出所:韓国取引所の終値(Yahoo Financeの日足)、発表日はSKハイニックスの開示。前日比は本誌計算。
| 決算期 | 反応日 | 前日終値(ウォン) | 終値(ウォン) | 前日比 | 翌営業日 | 同日のキオクシア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年10〜12月期 | 2024年1月25日 | 141,500 | 137,400 | −2.90% | −1.02% | (上場前) |
| 2024年1〜3月期 | 2024年4月25日 | 179,800 | 170,600 | −5.12% | +4.22% | (上場前) |
| 2024年4〜6月期 | 2024年7月25日 | 208,500 | 190,000 | −8.87% | +0.95% | (上場前) |
| 2024年7〜9月期 | 2024年10月24日 | 196,000 | 198,200 | +1.12% | +1.41% | (上場前) |
| 2024年10〜12月期 | 2025年1月23日 | 225,500 | 219,500 | −2.66% | +0.68% | −2.16% |
| 2025年1〜3月期 | 2025年4月24日 | 181,000 | 178,300 | −1.49% | +3.42% | −1.47% |
| 2025年4〜6月期 | 2025年7月24日 | 269,000 | 269,500 | +0.19% | −1.30% | +1.22% |
| 2025年7〜9月期 | 2025年10月29日 | 521,000 | 558,000 | +7.10% | +1.79% | +7.46% |
| 2025年10〜12月期 | 2026年1月29日 | 841,000 | 861,000 | +2.38% | +5.57% | +1.58% |
| 2026年1〜3月期 | 2026年4月23日 | 1,223,000 | 1,225,000 | +0.16% | −0.24% | +1.67% |
| 2026年4〜6月期 | 2026年7月29日 | 1,550,000 | 1,401,000 | −9.61% | −5.64% | −13.85% |
直近10回(2024年1〜3月期以降)で、終値ベースの変動が±5%を超えたのは2024年4月、2024年7月、2025年10月、2026年7月の4回。上昇5回、下落5回。変動幅の中央値は2.5%。2023年10〜12月期を含む11回では、±5%超が4回、上昇5回、下落6回、変動幅の平均は3.78%だった。翌営業日に±5%を超えたのは11回中2回。
前回7月29日の9.61%安は、営業利益60兆5,426億ウォンが市場予想の約64兆ウォンを下回った日だった。同じ日に韓国総合株価指数(KOSPI)も5.98%安と報じられており、市場全体の下げと重なっている。韓国投資証券は7月、営業利益に市場予想との乖離(サプライズ)があった過去27四半期について、発表当日に株価が上がったのは13回(48.1%)、5営業日後に上がっていたのは20回(74.1%)と集計している(韓国ニューシスが報道)。
関係者発言
SKハイニックスは4〜6月期の決算発表で「メモリー需要の勢いは続く見通しだ」と記した。7〜9月期決算の説明会は28日9時から開かれる。会社は発表前の業績見通しを公表していない。
市場反応(10月27日)
決算前日の27日、SKハイニックス株は韓国取引所の終値で134万1,000ウォン、前日比5.18%高だった。高値は138万1,000ウォン。KOSPIは5,638.34で3.09%高。韓国メディアは、上昇の理由として米アンソロピックの新規株式公開(IPO)の申請を挙げており、SKハイニックス自身の材料は出ていない。
東京市場では、アドバンテスト(6857)が8.98%高の3万3,860円、キオクシアホールディングス(285A)が0.44%高の1万2,605円だった。日経平均は6万3,268円37銭で1,078円72銭高。アドバンテスト1銘柄の日経平均への寄与は約600円で、上げ幅の半分を超える。この日の東京の値動きはこの記事にまとめた。
過去の決算発表日のキオクシアは、7回中5回が前日比±3%以内だった。一方、2025年10月29日は7.46%高、2026年7月29日は13.85%安と、SKハイニックスと同じ方向に大きく動いている。アドバンテストは2025年10月29日と2026年1月29日、2026年7月29日がいずれも自社の決算発表の前後と重なっており、SKハイニックスの影響だけを切り出すことはできない。
今後の日程
- 10月28日 9時前:SKハイニックス7〜9月期決算の発表(9時から説明会)
- 10月28日 15時30分:アドバンテスト7〜9月期決算の発表
- 10月29日 3時:米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表
- 10月29日 10時:サムスン電子7〜9月期決算の説明会
アドバンテストの決算の論点はこの記事、キオクシアの株価水準はこの記事で扱った。
主な参照
- 7〜9月期の決算発表と説明会の日程/SKハイニックス
- 4〜6月期の決算/SKハイニックス、2025年7〜9月期の決算/SKハイニックス
- 市場予想と証券会社の予想、HBM4の出荷をめぐる報道/TrendForce
- 27日の韓国市場(SKハイニックスの終値、KOSPI)/韓国経済新聞、ニュース1
- 過去の株価(日足)/Yahoo Finance
- 27日の東京市場の終値/株探(アドバンテスト)、株探(キオクシア)
- アドバンテストの決算発表日時/アドバンテスト、サムスン電子の決算説明会/サムスン電子
データ基準日:2026年10月27日の各市場の終値。韓国の株価は韓国取引所の通常取引の終値で、時間外の私設取引所(Nextrade)の値は含まない。市場予想は報道時点の集計で、情報源により差がある。HBM4の出荷が期待に届かなかった可能性は報道にもとづくもので、会社は公表していない。2026年7月29日のKOSPIの下落率と、韓国投資証券の集計は報道による。過去の値動きの頻度は将来の値動きを示すものではない。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではない。投資判断はご自身の責任において行っていただきたい。















