10月19日の米国市場は、取引開始から1時間でハイテク株に買いが戻った。ニューヨーク時間10時30分(日本時間23時30分)のナスダック総合指数は前営業日比1.39%高の2万6,504.26、S&P500種株価指数は0.67%高の7,710.57だった。ダウ工業株30種平均は0.03%高の5万2,016.79とほぼ横ばいである。数値はすべて10時30分前後の取引時間中の値で、終値ではない。
16日(金)はS&P500が1.1%安、ナスダックが2.1%安で引けていた。19日の最初の1時間は、その下げの一部を取り戻す動きになった。業種別では情報技術が首位、公益と不動産が最下位で、16日の寄り付き1時間とは順位がほぼ逆になった。
主要指標(10時30分、米東部時間)
| 指標 | 10時30分の値 | 前営業日比 | 16日の終値・清算値 | 19日の取引時間中の値幅 |
|---|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,710.57 | +0.67% | 7,659.44 | 7,684.79〜7,716.76 |
| ナスダック総合 | 26,504.26 | +1.39% | 26,140.03 | 26,344.67〜26,520.11 |
| ダウ工業株30種 | 52,016.79 | +0.03% | 52,002.41 | 51,863.80〜52,069.20 |
| フィラデルフィア半導体株指数(SOX) | 11,428.19 | +2.61% | 11,137.29 | 11,300.15〜11,495.51 |
| VIX(10時15分) | 17.79 | −2.20ポイント | 19.99 | 17.79〜18.93 |
| 米10年債利回り(10時15分) | 5.108% | +0.010ポイント | 5.098% | 5.090〜5.115% |
| ドル円 | 158円44銭 | +30銭 | 158円14銭 | 157円69銭〜158円45銭 |
| 北海ブレント原油先物(10時20分) | 108.06ドル | −1.64% | 109.86ドル | 106.82〜110.25ドル |
| WTI原油先物12月物(10時20分) | 97.50ドル | −1.54% | 99.02ドル | 96.73〜99.24ドル |
| 金先物(10時20分) | 4,169.6ドル | −0.28% | 4,181.1ドル | 4,162.0〜4,211.2ドル |
業種別:情報技術が首位、公益が最下位
S&P500の業種別ETF(SPDRセレクト・セクター)11本のうち、上げたのは情報技術(XLK)の1.89%高と一般消費財(XLY)の1.18%高の2本だけだった。残る9本は下げた。最も下げたのは公益(XLU)の1.43%安で、不動産(XLRE)が1.04%安で続く。
S&P500の業種別ETFの騰落率(10月19日10時30分、米東部時間)
読み方:11業種のうち上げたのは情報技術と一般消費財の2業種だけだった。取引時間中の値で、前日比は16日の終値との比較。出所:Yahoo Finance(SPDRセレクト・セクターETF)。
16日の寄り付き1時間は、素材が1.79%高、公益が1.32%高で上位に並び、情報技術が1.51%安で最下位だった。19日は情報技術が首位に、公益が最下位に入れ替わった。一般消費財の上昇は、アマゾン・ドット・コムの3.95%高とテスラの3.20%高による部分が大きい。指数は上げているが、上昇した業種は2本にとどまる。
個別株:決算のクリーブランド・クリフスが12.5%高
| 銘柄 | 10時30分の株価 | 前日比 | 主な材料 |
|---|---|---|---|
| クリーブランド・クリフス(CLF) | 13.64ドル | +12.50% | 寄り付き前に7〜9月期決算。調整後EBITDAが6億1,200万ドル |
| データドッグ(DDOG) | 263.45ドル | +6.61% | 投資判断の引き上げ(報道) |
| シルガン(SLGN) | 40.01ドル | +5.85% | トリビウム・パッケージングを34億ドルで買収(報道) |
| インテル(INTC) | 94.29ドル | +4.94% | JPモルガンが投資判断を引き上げ(報道) |
| マイクロン(MU) | 915.43ドル | +4.16% | 半導体株の反発 |
| アマゾン(AMZN) | 259.87ドル | +3.95% | 証券会社の推奨(報道、詳細未確認) |
| AMD(AMD) | 548.18ドル | +3.67% | 半導体株の反発 |
| テスラ(TSLA) | 366.06ドル | +3.20% | 21日に決算 |
| エヌビディア(NVDA) | 217.80ドル | +1.71% | 半導体株の反発 |
| ネットフリックス(NFLX) | 69.55ドル | −1.39% | 20日に決算 |
| メタ(META) | 696.75ドル | −1.77% | 21日に決算 |
クリーブランド・クリフスは19日の寄り付き前に7〜9月期決算を発表した。売上高は56億ドル、調整後の1株利益は0.28ドル、調整後EBITDA(利払い・税金・償却前利益)は6億1,200万ドルだった。会社が3カ月前に示した見通しは5億7,500万ドルである。ナスダックの決算予定表に載る1株利益の市場予想は0.24ドルだった。ロウレンソ・ゴンサルベス会長兼最高経営責任者(CEO)は発表資料で、10〜12月期の調整後EBITDAは「さらに増える」と見込み、同期に「大幅な債務削減」を予定すると述べた。株価は14.20ドルで寄り付き、一時14.58ドルまで上げた後、10時30分には13.64ドルと上げ幅を縮めた。
Investing.comによると、インテルは16日夕にJPモルガンが投資判断を「アンダーウエート」から「ニュートラル」に引き上げた。目標株価は85ドルで、19日の株価はこれを上回っている。同じ記事は、データドッグについてバーンスタインが判断を「アウトパフォーム」に上げ、目標株価を237ドルから350ドルに引き上げたと伝えた。シルガン・ホールディングスは容器メーカーのトリビウム・パッケージングを現金34億ドルで買収すると発表した。アマゾンについては、CNBCが見出しでモルガン・スタンレーの推奨を挙げているが、本誌は推奨の内容と目標株価を確認できていない。
半導体ではマイクロンが4.16%高、AMDが3.67%高、ブロードコムが2.60%高、エヌビディアが1.71%高だった。SOXは寄り付き直後に11,495.51まで上げ、10時30分は11,428.19である。一方、21日に決算を控えるメタは1.77%安と、大型ハイテク株で唯一下げが目立つ。決算週の織り込み値幅は米決算の織り込み値幅番付にまとめた。
原油安、金利と金は横ばい圏
北海ブレント原油先物は10時20分時点で108.06ドルと、16日の清算値109.86ドルから1.64%安い。Investing.comは、トランプ大統領が16日に対ロシア制裁の多くを停止し、ロシア産原油の買い手に対する関税案を見送る文書に署名したと伝えた。同じ記事によると、ホルムズ海峡の通航量は平常を大きく下回ったままで、イランのアラグチ外相は7日以内に海峡を再開する提案はなお有効だと述べた。ブレントの値動きの背景は19日昼のブレント原油の記事にある。
米10年債利回りは10時15分時点で5.108%と、16日の5.098%から0.010ポイント上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC)は10月27〜28日で、FRBの当局者は会合前の発言自粛期間にある。10月利上げの確率をめぐる見方はFRB10月利上げ確率の記事で扱った。金先物は0.28%安の4,169.6ドルだった。
東京への持ち越し:日経先物は現物終値の上
19日の日経平均株価の終値は6万4,916円70銭で、前営業日比407円59銭安だった。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の日経平均先物(円建て)は10時20分時点で6万5,115円と、この終値を198円上回る。ドル円は158円44銭と、16日の終値から30銭の円安である。19日の東京市場の内容は東京市場の引けの記事にある。ドル円の水準の見方はドル円見通しで示した。
米国の半導体株が上げている時間帯に、CMEの日経先物は現物の終値を上回って推移している。ただし20日の東京の寄り付きは、米国市場の引け(日本時間20日5時)までの値動きを織り込む。10時30分の水準がそのまま残る保証はない。
今後の日程
- 19日引け後(日本時間20日朝) スチール・ダイナミクス、W・R・バークレー、ザイオンズなどが決算発表(ナスダックの決算予定表)。
- 20日寄り付き前(日本時間20日夜) GEエアロスペース、RTX、3M、ゼネラル・モーターズ、ノースロップ・グラマンなどが決算発表。米9月の住宅着工件数は米東部時間8時30分。
- 20日引け後(日本時間21日5時1分ごろ) ネットフリックスが決算発表。
- 21日引け後(日本時間22日早朝) テスラ、メタ、テキサス・インスツルメンツ、IBMが決算発表。
- 27〜28日 FOMC。結果発表は日本時間29日3時。
主な参照
- 株価指数、個別銘柄、業種別ETF、金利、為替、原油、金、日経平均先物の値動き(10月19日10時15分〜10時30分=米東部時間)/Yahoo Finance
- クリーブランド・クリフスの7〜9月期決算(2026年10月19日)/同社の発表資料(SEC提出のフォーム8-K別紙)
- インテル、データドッグの投資判断、シルガンの買収(2026年10月19日)/Investing.com
- 寄り付き前の主な値動き(2026年10月19日)/CNBC
- 対ロシア制裁の停止とホルムズ海峡(2026年10月19日更新)/Investing.com
- 決算発表予定と市場予想/Nasdaq
- FOMCの日程/米連邦準備制度理事会
データ基準日:2026年10月19日10時30分(米東部時間)、日本時間23時30分。株価、指数、業種別ETF、金利、為替、原油、金、日経平均先物はすべて取引時間中の値で、終値ではない。VIXと米10年債利回りは10時15分、原油・金・日経平均先物は10時20分時点。前日比は10月16日の終値(先物は清算値)との比較である。16日のS&P500とナスダックの下落率は同日の終値から算出した。インテル、データドッグ、シルガンの材料はInvesting.comの報道にもとづく。アマゾンの上昇理由は報道の見出しによるもので、本誌は推奨の内容を確認できていない。日経平均の終値はYahoo Financeの配信値による。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではない。投資判断は各自の責任において行われたい。
















