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米ハイテク4社決算プレビュー|5%超は48回中22回

バヒティヨル マダジモフ バヒティヨル マダジモフ
2026年10月24日
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2026年7月29日の夕刻、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利の据え置きを発表した数時間後に、マイクロソフト(MSFT)が4〜6月期決算を出した。オプション市場が織り込んでいた値幅は上下8.40%。翌30日の終値は15.51%高で、想定の倍近く動いた。その週、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、アルファベット(GOOGL)、アップル(AAPL)も、そろって織り込みを上回る値幅で決算を通過した。

3カ月後の来週、同じ顔ぶれが再び決算を迎える。奇しくもマイクロソフトとアルファベットの発表日は、今回もFOMC(米連邦公開市場委員会)の声明と同じ10月28日だ。本稿は、すでに扱った半導体株やインテル、メタの決算とは別に、4社それぞれの過去12回の決算翌日の値動きを米証券取引委員会(SEC)の提出日で確かめ、「5%超動く確率」と「上げ下げの偏り」を数字に直す。そのうえで、売られすぎと買われすぎの両端にいる2銘柄を挙げる。

来週の日程:アップルだけは翌週の月曜

最初に日程を各社の投資家向けサイトで確かめた。市場では「4社が来週そろう」との見方もあるが、アップルの発表は11月2日(月)で、来週の取引時間内には入らない。3社が来週、アップルはその翌営業日の月曜という並びになる。

銘柄発表日(米国時間)説明会の時刻日本時間の目安反応が出る取引日
マイクロソフト(MSFT)10月28日(水)引け後会社は時刻を未掲載29日(木)早朝10月29日
アルファベット(GOOGL)10月28日(水)引け後太平洋時間13時30分29日(木)5時30分10月29日
アマゾン(AMZN)10月29日(木)引け後太平洋時間14時30日(金)6時10月30日
アップル(AAPL)11月2日(月)引け後太平洋時間14時3日(火)7時11月3日
出所:マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、アップルの投資家向けサイト(2026年10月23日に確認)。マイクロソフトは発表日のみ掲載しており、引け後としたのは過去12回すべてが引け後だったことによる(SECへの8-K提出は米東部時間20〜21時台)。米国は11月1日に夏時間が終わるため、アップルの日本時間は標準時で換算した。

FOMCの声明は28日の米東部時間14時(日本時間29日3時)に出る。マイクロソフトとアルファベットの株価は、利上げ局面の金融政策と決算という2つの材料を、同じ夜に消化することになる。インテルは29日の引け後で、こちらのプレビューで扱った。

2026年7月、4社とも「想定」を超えて動いた

当時の場面を、もう少し詳しく振り返る。デンマークのサクソバンクのオプション戦略担当、コーエン・ホーレルベーケ氏は8月11日付の検証記事で、決算前にオプション価格から逆算した想定値幅と、決算翌日に実際に動いた値幅を並べた。4社の数字は次のとおりである。

銘柄想定値幅(オプション)実際の値動き(翌日終値)想定に対する倍率
マイクロソフト±8.40%+15.51%1.8倍
アマゾン±8.16%+15.32%1.9倍
アップル±3.98%−7.35%1.8倍
アルファベット±6.71%−7.13%1.1倍
出所:サクソバンク「Nine prints later: what Q2 earnings season taught us」(2026年8月11日)。実際の値動きは決算発表日の終値から翌営業日の終値までの変化率で、本誌がYahoo!ファイナンスの日足で同じ値を確認した。倍率は本誌計算。

上げた2社と下げた2社で、理由ははっきり分かれた。マイクロソフトは4〜6月期の売上高が前年同期比18%増の900億ドル、クラウド「Azure」などの売上高が43%増だった。アマゾンも売上高が20%増の2,006億ドル、クラウド部門AWSの売上高が37%増の422億ドルと伸びを加速させた。どちらも、巨額の投資が売上に変わり始めた証拠として買われた。

一方、アルファベットはクラウド売上高が82%増の248億ドルと急伸したにもかかわらず、7.13%下げた。4〜6月期の設備投資(有形固定資産の取得)は449億ドルに達し、フリーキャッシュフローは58億ドル強のマイナスに転じている。2026年の設備投資見通しを最大2,050億ドルへ引き上げたと報じられ、投資の重さが成長を上回って受け止められた。アップルは売上高が16%増の1,094億ドルで6月期として過去最高だったが、メモリー価格の高騰に関するティム・クック氏(当時CEO)の警告と弱い見通しが嫌気されたと報じられている。

過去12回の決算翌日:何割が5%超動いたか

1回の場面だけでは、鏡としては心もとない。そこで4社それぞれについて、SECに提出された決算の8-K(臨時報告書、項目2.02)の日付を確かめ、2023年10〜11月から2026年7月までの直近12回を並べた。4社とも12回すべてが引け後の発表である。このため、発表日の終値から翌営業日の終値までの変化率を「決算の反応」とした。株価はYahoo!ファイナンスの日足終値(株式分割調整後)を使った。

過去12回の決算で5%超動いた回数

アマゾン上げ7・下げ5/中央値6.51%8回アルファベット上げ6・下げ6/中央値6.08%7回マイクロソフト上げ5・下げ7/中央値3.94%5回アップル上げ4・下げ8/中央値1.01%2回

読み方:アマゾンは12回中8回、アップルは2回。来週発表の3社では36回中20回(56%)が5%超だった。2023年10〜11月〜2026年7月の決算。出所:SECの8-K提出日、Yahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。

12回中5%超動いた回数は、アマゾンが8回、アルファベットが7回、マイクロソフトが5回、アップルが2回だった。値動きの大きさ(絶対値)の中央値は順に6.51%、6.08%、3.94%、1.01%である。来週決算を迎える3社だけで数えると、36回中20回、56%が5%超の値動きだった。

アマゾン(AMZN):12回中8回が5%超、上げ7回

アマゾン:決算翌日の株価変化率(%、過去12回)

2023年10月(翌10/27)+6.83%2024年2月(翌2/2)+7.87%2024年4月(翌5/1)+2.29%2024年8月(翌8/2)-8.78%2024年10月(翌11/1)+6.19%2025年2月(翌2/7)-4.05%2025年5月(翌5/2)-0.12%2025年7月(翌8/1)-8.27%2025年10月(翌10/31)+9.58%2026年2月(翌2/6)-5.55%2026年4月(翌4/30)+0.77%2026年7月(翌7/31)+15.32%

読み方:12回中8回が5%超の変動(太字)。上げ7回、下げ5回、値幅の中央値6.51%。発表日の終値から翌営業日の終値までの変化率。決算日はSECの8-K(項目2.02)の提出日で確認。出所:Yahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。

4社の中で最も振れが大きいのはアマゾンだ。上げ7回、下げ5回とやや上向きに偏る。15.32%高だった前回と、2024年8月の8.78%安が両端にある。直近4回の平均値幅は7.80%で、その前の8回の5.55%より大きい。

アルファベット(GOOGL):上げ6回・下げ6回の五分

アルファベット:決算翌日の株価変化率(%、過去12回)

2023年10月(翌10/25)-9.51%2024年1月(翌1/31)-7.50%2024年4月(翌4/26)+10.22%2024年7月(翌7/24)-5.04%2024年10月(翌10/30)+2.82%2025年2月(翌2/5)-7.29%2025年4月(翌4/25)+1.68%2025年7月(翌7/24)+1.02%2025年10月(翌10/30)+2.52%2026年2月(翌2/5)-0.54%2026年4月(翌4/30)+9.96%2026年7月(翌7/23)-7.13%

読み方:12回中7回が5%超の変動(太字)。上げ6回、下げ6回、値幅の中央値6.08%。発表日の終値から翌営業日の終値までの変化率。決算日はSECの8-K(項目2.02)の提出日で確認。出所:Yahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。

アルファベットは上げと下げが6回ずつで、方向の偏りがない。5%超は7回あり、そのうち下げが5回を占める。大きく動くときは下げに出やすい銘柄である。最大は2024年4月の10.22%高、次いで2026年4月の9.96%高だった。

マイクロソフト(MSFT):振れが大きくなってきた

マイクロソフト:決算翌日の株価変化率(%、過去12回)

2023年10月(翌10/25)+3.07%2024年1月(翌1/31)-2.69%2024年4月(翌4/26)+1.82%2024年7月(翌7/31)-1.08%2024年10月(翌10/31)-6.05%2025年1月(翌1/30)-6.18%2025年4月(翌5/1)+7.63%2025年7月(翌7/31)+3.95%2025年10月(翌10/30)-2.92%2026年1月(翌1/29)-9.99%2026年4月(翌4/30)-3.93%2026年7月(翌7/30)+15.51%

読み方:12回中5回が5%超の変動(太字)。上げ5回、下げ7回、値幅の中央値3.94%。発表日の終値から翌営業日の終値までの変化率。決算日はSECの8-K(項目2.02)の提出日で確認。出所:Yahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。

マイクロソフトは上げ5回、下げ7回である。12回を通した5%超は5回だが、直近4回の平均値幅は8.09%で、その前の8回(4.06%)の2倍に広がった。2026年1月29日の9.99%安と7月30日の15.51%高は、いずれもこの1年の出来事だ。かつての「動かない大型株」という前提は崩れつつある。

アップル(AAPL):12回中10回は3%未満

アップル:決算翌日の株価変化率(%、過去12回)

2023年11月(翌11/3)-0.52%2024年2月(翌2/2)-0.54%2024年5月(翌5/3)+5.98%2024年8月(翌8/2)+0.69%2024年10月(翌11/1)-1.33%2025年1月(翌1/31)-0.67%2025年5月(翌5/2)-3.74%2025年7月(翌8/1)-2.50%2025年10月(翌10/31)-0.38%2026年1月(翌1/30)+0.46%2026年4月(翌5/1)+3.24%2026年7月(翌7/31)-7.35%

読み方:12回中2回が5%超の変動(太字)。上げ4回、下げ8回、値幅の中央値1.01%。発表日の終値から翌営業日の終値までの変化率。決算日はSECの8-K(項目2.02)の提出日で確認。出所:Yahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。

アップルだけは性格が違う。12回中10回は値幅が4%に届かず、3%未満に収まったのも8回ある。5%を超えたのは2024年5月の5.98%高と、前回の7.35%安の2回だけだ。ただし向きは下げ8回、上げ4回と下に偏る。小さく動き、どちらかといえば下げる銘柄である。

対照表:7月と今回、同じ点と違う点

歴史は繰り返すのではなく、韻を踏む。7月の場面と来週の場面を並べると、似ている部分と決定的に違う部分がある。

論点同じ点違う点
金融政策マイクロソフトの決算とFOMC声明が同じ日(7月29日、10月28日)7月は3.50〜3.75%で据え置き。9月16日に3.75〜4.00%へ利上げ済みで、今回は利上げ局面のなかで迎える
市場の関心設備投資が売上と現金に変わるかどうかメタが10月21日の決算後、22日に6.98%安。現金の流出に対する目は7月より厳しい
マイクロソフトの位置決算前1カ月は上昇(7月+5.96%、今回+5.34%)7月は52週高値を29.69%下回っていた。今回は5.28%下にとどまり、7月決算前の終値から34.30%高い
アルファベットの位置50日移動平均を約7%下回って決算へ(7月−6.91%、今回−6.63%)52週高値からの下落率は7月の16.28%から今回は21.63%に広がった
アマゾンの位置50日移動平均の下、52週高値の13〜15%下で決算へ7月決算後の上げ(終値271.58ドル)はすべて消え、今回は248.00ドル
アップルの位置50日移動平均の上、高値圏で決算へ7月は高値を3.23%下回っていた。今回は23日に上場来高値351.73ドルを付けた直後
出所:FRBの声明(2026年7月29日、9月16日)、各社の8-K、Yahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。位置は決算発表日の終値(今回は10月23日終値)で測った。52週高値は取引時間中の高値。

当時、その後に起きたこと

3カ月後の位置は、決算翌日の向きとそろわなかった。マイクロソフトは7月30日の終値451.10ドルから10月23日の524.51ドルまで16.27%上げ、勢いを保った。アップルも308.91ドルから347.73ドルへ12.57%上げ、決算直後の下げを取り戻して高値を更新した。逆にアマゾンは271.58ドルから248.00ドルへ8.68%下げ、決算で得た上げ幅の大半を失った。アルファベットは317.69ドルから320.21ドルへと、ほぼ横ばいだった。

つまり決算翌日の方向は、その後3カ月の方向を保証しなかった。大きく上げたアマゾンが沈み、大きく下げたアップルが最高値を付けた。決算の反応は、その日の失望や安堵の大きさを映すものであって、成績表の確定ではない。

この間に地合いも変わった。FRBは9月16日に0.25%の利上げに踏み切り、決算の週の直前にはメタの決算が波乱を呼んだ。10月22日、メタは6.98%安、ナスダック総合指数は2.60%安、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6.72%安で引けた。23日の終値はS&P500種株価指数が7,623.68(前日比0.52%安)、ナスダックが25,955.34(0.21%安)、ダウ工業株30種平均が52,215.16(1.23%安)、SOXは10,779.46(0.44%高)である。メタの決算の中身はこちらの記事で検証した。

「今回は違う」論を検証する

「メタで悪材料は出尽くした。だから今回は大きく動かない」という見方がある。歴史の鏡に照らすと、この論は弱い。12回の記録でみると、マイクロソフトとアマゾンの値幅は直近の4回で大きくなっている。投資の規模が大きくなるほど、見通しの小さな差が株価の大きな差になるからだ。

構造的に違う点もある。現金の余裕だ。アマゾンの直近12カ月のフリーキャッシュフローは76億ドルの流出で、有形固定資産の取得額が前年より661億ドル増えたことが主因である。アルファベットは4〜6月期の決算資料で、普通株と強制転換優先株の発行により純額496億ドルを調達したと開示した。7月の市場は「投資が売上に変わるか」を問うた。10月の市場はそれに加え「投資の資金をどう賄うか」を問う。来週は、この2つ目の問いが加わる最初の決算週になる。

オプションの想定値幅についても触れておく。来週の決算に向けた想定値幅を、日付と根拠の確かな形で示す情報源は、本稿の執筆時点では確認できなかった。このため本稿では今回の数値を示さない。読者は26日(月)の米国市場で、決算直後に満期を迎えるオプションの価格から確かめてほしい。目安になるのは、前回の想定値幅(マイクロソフト8.40%、アマゾン8.16%、アルファベット6.71%、アップル3.98%)である。

歴史が示す3つの教訓

教訓1:位置は方向を決めない。7月、マイクロソフトは52週高値を3割近く下回った位置から15.51%上げた。同じく売られていたアルファベットは7.13%下げた。売られすぎの株が決算で必ず戻るわけではない。値動きの向きを決めたのは、投資と現金の見通しだった。

教訓2:前回は、想定値幅のほうが小さかった。4社とも実際の値動きが想定を上回り、アップル、マイクロソフト、アマゾンは2倍近くに達した。1回の結果で次も同じと決めつけることはできない。ただ、想定値幅をそのまま損失の上限とみなすのは危うい。

教訓3:翌日の方向は、3カ月後の方向ではない。決算翌日に15%上げたアマゾンは3カ月でその大半を失い、7%下げたアップルは最高値を付けた。決算の翌日に飛び乗るか投げるかの判断と、保有を続けるかの判断は分けて考える必要がある。

銘柄別の見立て:5%超の確率と向き

過去12回の頻度を出発点に、直近の振れの拡大と決算前の位置を加えて、本誌の確率を置いた。これは見立てであり、統計的な予測値ではない。

銘柄過去12回の5%超上げ/下げ値幅の中央値本誌:5%超の確率本誌:向き見立てを改める条件
アマゾン8回(67%)7/56.51%65%上げ55%翌日終値が235.50ドル(7月決算前の終値)を下回る
アルファベット7回(58%)6/66.08%60%上げ50%(五分)翌日終値が300ドルを割り込む
マイクロソフト5回(42%)5/73.94%50%上げ50%(五分)翌日終値が508ドル(50日移動平均)を割り込む
アップル2回(17%)4/81.01%25%下げ55%翌日終値で上場来高値351.73ドルを上回る
過去の数値はSECの8-K提出日とYahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。確率と向きは本誌の見立てで、売買の推奨ではない。

アマゾンの確率を最も高くしたのは、12回の頻度が最も高く、直近の振れも広がっているからだ。向きをやや上としたのは、7月と同じく50日移動平均の下で、高値から13%超安い位置にいるためである。ただし教訓1のとおり、位置は弱い根拠にすぎない。会社が7月に示した7〜9月期の見通しは、売上高1,970億〜2,020億ドル、営業利益225億〜265億ドルだった。この幅のどこに着地し、10〜12月期の見通しをどこに置くかが材料になる。

マイクロソフトとアルファベットは同じ夜に発表し、FOMCの声明も重なる。来週決算を迎える3社のうち、少なくとも1社が5%超動く確率は、本誌の確率を独立と仮定して掛け合わせると9割を超える。もっとも、3社の値動きは同じ方向にそろいやすく、独立の仮定は甘い。それでも「どれも動かない週」に賭けるのは、記録に照らして分が悪い。

注目の2銘柄:売られすぎのアルファベット、買われすぎのアップル

50日移動平均からの乖離(10月23日終値、%)

アップル+5.54%マイクロソフト+3.16%アマゾン-2.99%アルファベット-6.63%

読み方:アップルは50日線を5.54%上回り、アルファベットは6.63%下回る。52週高値(取引時間中)からの距離はアップル−1.14%、マイクロソフト−5.28%、アマゾン−13.65%、アルファベット−21.63%。出所:Yahoo!ファイナンスの日足から本誌計算。

4社のうち、最も売り込まれた位置で決算を迎えるのがアルファベットだ。23日の終値320.21ドルは、5月18日に付けた52週高値408.61ドル(取引時間中)を21.63%下回る。50日移動平均(342.94ドル)を6.63%、200日移動平均(341.31ドル)も6.18%下回り、直近1カ月では6.47%下げた。22日は3.15%安で、メタの決算をきっかけに巨額投資への警戒が飛び火した。7月の決算前も50日移動平均を6.91%下回っていたが、それでも7.13%下げた。買いの根拠を位置だけに置くのは、前回の教訓に反する。7〜9月期の設備投資とフリーキャッシュフローがどこまで戻るかを見たい。

反対の端にいるのがアップルである。23日には取引時間中に351.73ドルの上場来高値を付け、終値は347.73ドルだった。年初から27.91%高く、50日移動平均(329.47ドル)を5.54%上回る。7月の決算前も50日移動平均を7.80%上回る高値圏にいて、決算翌日に7.35%下げた。今回はジョン・ターナス新CEOにとって初の決算説明会になると報じられている。会社が7月に示した7〜9月期の売上高の伸びは前年同期比9〜11%と伝えられており、上振れの幅と10〜12月期の見通しが焦点になる。

今回固有の監視点

  • 10月28日 日本時間29日3時:FOMC声明。9月の利上げに続くかどうか。米10年債利回りは23日に4.99%(Yahoo!ファイナンス表示の終値)で、7月29日の4.62%を上回る。
  • 28日引け後:マイクロソフトのAzureの伸び。前回は43%増。伸びが鈍れば、2026年1月の9.99%安の再現を疑う。
  • 28日引け後:アルファベットの設備投資と現金。4〜6月期は設備投資449億ドル、フリーキャッシュフローはマイナス。
  • 29日引け後:アマゾンのAWSの伸びと10〜12月期の見通し。前回はAWSが37%増。インテルも同じ夜に発表する。
  • 11月2日引け後:アップルのメモリーコストと粗利益率。新CEOのもとで初の見通しになる。

7月決算での投資の規模は大手クラウド4社の設備投資の番付に、アマゾンの前回決算はAWSと設備投資の記事にまとめた。アップルの前回の決算は過去最高でも売られた理由で扱っている。来週の中央銀行の日程は中銀番付を参照してほしい。

主な参照

  • 次回決算の日程/マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、アップル(いずれも2026年10月23日に確認)
  • 過去12回の決算発表日(8-K、項目2.02の提出日と受理時刻)/SEC EDGAR
  • 4〜6月期の決算資料/マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、アップル(SEC提出の8-K添付資料)
  • 7月決算の想定値幅と実際の値動き(2026年8月11日)/サクソバンク
  • FOMCの日程と声明(2026年7月29日、9月16日)/FRB、9月16日の声明
  • 株価・指数・米10年債利回りの日足終値(2026年10月23日まで)/Yahoo!ファイナンス
  • アルファベットの設備投資見通しの引き上げ、アップル株の下落理由、アップルの見通しと新CEOの報道/モトリーフール、ニューヨーク・ポスト、MacDailyNews

データ基準日:2026年10月23日(米国市場の終値)。株価と指数は終値で、取引時間中の値は52週高値と上場来高値(アップル、23日の351.73ドル)のみである。決算の反応は、発表日の終値から翌営業日の終値までの変化率とし、時間外取引は含まない。株価はYahoo!ファイナンスの日足(株式分割調整後、配当は未調整)にもとづく。過去の決算日はSECの8-K(項目2.02)の提出日で確かめ、すべて引け後の発表だった。マイクロソフトの発表時刻は会社が掲載していないため、過去の慣行から引け後とした。今回の決算に向けたオプションの想定値幅は、日付と根拠の確かな情報源を確認できなかったため示していない。アルファベットの2026年の設備投資見通し、アップルの7〜9月期見通しと株価下落の理由、ターナス氏の初の説明会は報道にもとづく情報であり、本誌は会社の一次資料で確認していない。確率と向きは本誌の見立てである。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではない。投資判断は各自の責任において行われたい。

Tags: AI関連株アップルアマゾンアルファベットマイクロソフト米国株
バヒティヨル マダジモフ

バヒティヨル マダジモフ

投資銀行で5年、リテール証券会社で3年の実務経験を積んだのち、現在もFX・株式・オプションなど幅広い市場で実際にトレードを行っている。FX取引歴は10年以上、株式投資・トレード歴は4年以上におよび、オプションをはじめとする複雑な金融商品の実取引経験も豊富。株式・株式オプション・FX・暗号資産において自己のポジションを保有している。 こうした実務とマーケットでの経験をもとに、金融市場・暗号資産・FX・経済指標について、信頼性・正確性・迅速性の高い情報を届けることを目的としている。記事の内容は特定の金融商品の売買を推奨するものではなく、最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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PHP脆弱性でサイバー株S高、翌日は1割安も

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