10月20日の日経平均株価は、前日比841円28銭(1.30%)安の6万4,075円42銭で続落した。けさの寄り付き1時間の記事では、10時の741円安を5つの要点で伝えた。その下げは前場にいったん縮み、後場に再び広がった。朝の見立てを引けの数字で採点し、残った5つの要点をまとめる。
- 指数:前引けは404円安まで戻したが、15時2分に1,109円安まで売られた。TOPIXは1.43%安で、日経平均より下げ率が大きい。
- 主役交代:アドバンテストは前引けの押し上げ首位(+116円)から、引けは押し下げ3位(−125円)に転じた。
- ソフトバンクG:終日、押し下げ首位だった。引けの寄与は−235円で、下げ幅の28%にあたる。
- 支え:ファーストリテイリングが122円を押し上げ、高値引けした。上げたのは9業種だけだ。
- 広がりと今夜:値下がりは1,177銘柄。大阪の先物は現物より325円高く終えた。今夜はネットフリックス決算を待つ。
要点1:前場で戻し、後場に崩れた
結論:下げは一直線ではなかった。10時に741円安だった日経平均は、11時30分の前引けで404円35銭安の6万4,512円35銭まで戻した。後場は482円安で始まり、15時2分に6万3,807円15銭の安値をつけた。前日比1,109円55銭安である。
根拠:終値は安値から268円27銭戻した。朝の記事は、前引けで6万4,230円を回復しているかを次の節目に挙げていた。この節目は前引けでは回復したが、後場に割り込んだ。採点は「前場は的中、後場は外れ」である。
| 時点 | 日経平均 | 前日比 | プライム騰落 | 押し下げ首位 | 押し上げ首位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10時(取引時間中) | 64,175.31円 | −741.39円 | 上げ366/下げ1,134 | ソフトバンクG −212.78円 | ファーストリテ +62.30円 |
| 前引け(11時30分) | 64,512.35円 | −404.35円 | 上げ256/下げ1,250 | ソフトバンクG −205.50円 | アドバンテスト +116.50円 |
| 15時(取引時間中) | 63,881.66円 | −1,035.04円 | 上げ287/下げ1,227 | ソフトバンクG −243.52円 | ファーストリテ +80.10円 |
| 終値 | 64,075.42円 | −841.28円 | 上げ333/下げ1,177 | ソフトバンクG −235.43円 | ファーストリテ +122.17円 |
次:TOPIXは58.27ポイント(1.43%)安の4,009.21で終えた。15時2分には3,996.57まで下げ、一時4,000を割った。下げ率が日経平均より大きく、売りは値がさ株に限られなかった。前日19日はTOPIXが小幅高だった。経緯は19日の大引けの記事にある。
要点2:アドバンテスト、242円の寄与の反転
結論:この日の主役は後場に入れ替わった。株探の集計では、アドバンテスト(6857)は前引けで日経平均を116円50銭押し上げ、プラス寄与の首位だった。大引けでは125円13銭の押し下げで、マイナス寄与の3位になった。差し引き241円63銭の反転である。
日経平均への寄与度(10月20日大引け、円)
読み方:押し下げ上位5銘柄の合計は598円93銭で、下げ幅841円28銭の71.2%にあたる。押し上げ上位5銘柄の合計は174円29銭で、ファーストリテイリングが7割を占める。アドバンテストは前引けでは116円50銭の押し上げ首位だった。出所:株探(大引けの集計、終値ベース)。
根拠:株価は11時28分に前日比1.86%高の3万5,090円の高値をつけた。終値は580円(1.68%)安の3万3,870円だった。売買代金は約6,179億円で、ソフトバンクGの約2.7倍に達した。
後場の悪化幅は、前引けの404円安から終値の841円安までで436円93銭ある。アドバンテスト1銘柄の反転は、その55%にあたる。
次:後場に売られた理由を示す会社の発表は、引け時点で確認できない。決算発表は28日の予定だ。東京エレクトロン(30日)、イビデン(29日)も月末に続く。日程と過去の反応は半導体決算5社のプレビューにまとめた。
要点3:ソフトバンクG、終日の押し下げ首位
結論:朝の主役は、引けまで主役のままだった。ソフトバンクグループ(9984)の押し下げは10時に212円78銭だった。前引けに205円50銭、大引けに235円43銭である。大引けの寄与は下げ幅の28.0%で、10時の28.7%とほぼ同じだ。
根拠:株価は291円(6.01%)安の4,554円で引けた。安値は15時3分の4,520円で、売買代金は約2,313億円だった。押し下げ上位5銘柄の合計は598円93銭に達する。下げ幅の71.2%にあたり、10時の58.8%から集中が進んだ。
次:朝の記事は、会社がコメントを出せば値動きの理由がはっきりすると書いた。引け時点で、20日の下げを説明する会社の新たな発表は見当たらない。下げの理由は特定できていない。東京エレクトロン(134円安)とフジクラ(58円66銭安)も、引けにかけて押し下げを広げた。
要点4:ファーストリテ、1銘柄で122円
結論:指数を支えたのは、ほぼ1銘柄だった。ファーストリテイリング(9983)は1,510円(2.04%)高の7万5,360円で、その日の高値で引けた。押し上げは122円17銭で、前引けの17円80銭から大きく増えた。
根拠:株探は、ユニクロが16日付で発表した価格改定を支援材料に挙げた。11月10日から「感動ジャケット」などを値上げし、商品全体の平均販売価格は4%上がるという。押し上げ2位以下はテルモ(17円93銭)、コナミグループ(13円15銭)と小さい。プラス寄与の上位5銘柄を合わせても174円29銭にとどまる。
次:業種では、その他製品、小売、医薬品、精密機器が上げた。鉄鋼株も堅く、日本製鉄は1.9%高だった。株探は、AIインフラ関連から鉄鋼株への資金シフトを指摘する市場関係者の声を伝えた。この動きが続くかを見る。
要点5:下げ1,177銘柄、先物は325円高
結論:売りの広がりは最後まで残った。東証プライムの値上がりは333、値下がりは1,177、変わらずは37だった。朝の記事は「値下がりが1,000を下回るか」を目安にしたが、一度も下回らなかった。前引けの1,250からは少し減っている。
根拠:大阪取引所の日経225先物12月限は、15時45分に580円安の6万4,400円で日中取引を終えた。現物の終値より324円58銭高い。前日は清算値6万4,980円と現物終値の差が63円30銭で、差は1日で約261円広がった。
ドル円は15時時点で158円15銭前後だった。みんかぶによると、ロイターが日銀の物価見通し引き上げの可能性を報じ、ドル円の支えになった。日銀の決定会合は29〜30日である。
次:今夜21時30分に米国の9月の住宅着工件数が出る。市場予想は130.5万件だ。ネットフリックスの決算は日本時間21日5時1分ごろに出る。値幅の見方は決算の織り込み値幅番付にある。
30秒まとめ:日経平均は841円安で続落し、前場の戻りを後場にすべて失った。アドバンテストが押し上げ首位から押し下げ3位に転じ、上位5銘柄で下げの7割を作った。次は夜間の先物と、21日早朝のネットフリックス決算である。
主な参照
- 日経平均の終値、寄与度、騰落銘柄数、業種別/株探
- 日経平均とTOPIXの終値/株探(フィスコ)
- 前引けの日経平均と寄与度/株探
- 15時の日経平均と寄与度/株探、15時2分の下げ幅/株探
- 日経平均とTOPIXの始値・高値・安値/Yahoo!ファイナンス、Yahoo!ファイナンス
- アドバンテストとソフトバンクGの株価・売買代金・決算日/Yahoo!ファイナンス、株探
- ファーストリテイリングと鉄鋼株の材料/株探
- 日経225先物の清算値/株探
- 15時のドル円/株探(みんかぶ)
- 米住宅着工件数の予想/株探(フィスコ)
- ネットフリックスの決算発表日時/ネットフリックス(IR)
アイキャッチ写真:「Tokyo Stock Exchange Main Building, at Nihonbashi-Kabutocho, Chuo, Tokyo (2019-01-02) 03」Lombroso撮影(Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0)。画像はトリミングしている。
データ基準日:2026年10月20日15時30分(日本時間、東京市場の終値)。日経225先物は15時45分の清算値、ドル円は15時時点の値である。10時、前引け、15時の数字は取引時間中の値で、表の時点の列で区別した。寄与度は株探の集計で、情報ベンダーにより差がある。ユニクロの価格改定の内容は株探の報道に基づく。ソフトバンクGとアドバンテストの20日の下げの理由は、本稿執筆時点で特定できていない。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではない。投資判断はご自身の責任において行っていただきたい。
















