11月6日10時、日経平均株価は前日比3,876円11銭安(−6.35%)の5万7,201円79銭だった。東証プライム市場の値上がりは40銘柄、値下がりは1,495銘柄で、33業種はすべて下げた。前引けは3,219円29銭安の5万7,858円61銭と下げ幅を657円縮めたが、TOPIX(東証株価指数)は10時の3,726.09から前引けの3,726.50へほとんど戻っていない。
寄り付きは703円55銭安の6万374円35銭。そこから下げ幅を広げ、10時25分には5万6,745円81銭(4,332円09銭安)まで売られた。前場の戻りを担ったのは半導体株で、それ以外の銘柄は前引けにかけてむしろ下げた。
寄り付きから前引けまでの主要数値
| 項目 | 寄り付き(9時) | 10時 | 前場安値 | 前引け(11時30分) |
|---|---|---|---|---|
| 日経平均 | 60,374.35円(−703.55円) | 57,201.79円(−3,876.11円) | 56,745.81円(10時25分、−4,332.09円) | 57,858.61円(−3,219.29円、−5.27%) |
| TOPIX | — | 3,726.09(−214.30) | — | 3,726.50(−213.89、−5.43%) |
| NT倍率(日経平均÷TOPIX) | — | 15.35倍 | — | 15.53倍 |
| プライム騰落銘柄数 | — | 値上がり40/値下がり1,495/変わらず7 | — | — |
| 日経平均構成銘柄 | — | 値上がり6/値下がり218 | — | — |
| 上位5銘柄の押し下げ | — | −1,864.97円(下げ幅の48.1%) | — | 約−878円(同27.3%、本誌推計) |
前引けの押し下げ額は、10時の寄与度を各銘柄の値幅で割った係数に前引けの値幅を掛けた本誌の推計値である。情報ベンダーの公表値とは差が出る。
10時の寄与度:5銘柄で1,865円
株探の集計で、10時時点のマイナス寄与の首位はアドバンテスト(6857)だった。1銘柄で日経平均を847円89銭押し下げた。東京エレクトロン(8035)が414円13銭、ソフトバンクグループ(9984)が360円84銭、イビデン(4062)が133円90銭、TDK(6762)が108円21銭で続いた。5銘柄の合計は1,864円97銭で、10時の下げ幅の48.1%に当たる。
プラス寄与はダイキン工業(6367)の25円11銭が首位。ソニーグループ(6758)が16円52銭、花王(4452)が5円26銭で続いた。上げた構成銘柄は6にとどまった。業種別の下落率上位は非鉄金属、石油・石炭製品、ガラス・土石製品、食料品、電気機器、銀行業の順だった。
10時から前引けまで:半導体は戻し、内需は下げ
10時から前引けまでの騰落率の変化(ポイント)
読み方:緑は10時より前引けの値が高い銘柄、赤は低い銘柄。半導体関連は戻し、自動車・医薬品・商社・ゲームは下げを深めた。値は前引けの騰落率から10時の騰落率を引いたもので、いずれも5日終値比。出所:Yahoo Financeの5分足と前引け値から本誌計算。
| 銘柄 | 前日終値 | 前場安値 | 10時 | 前引け |
|---|---|---|---|---|
| アドバンテスト(6857) | 29,485円 | 24,655円(−16.38%) | 25,740円(−12.70%) | 28,135円(−4.58%) |
| 東京エレクトロン(8035) | 8,753円 | 7,502円(−14.29%) | 7,956円(−9.11%) | 8,470円(−3.23%) |
| イビデン(4062) | 6,726円 | 5,726円(−14.87%) | 5,728円(−14.84%) | 6,350円(−5.59%) |
| キオクシアHD(285A) | 9,324円 | 7,900円(−15.27%) | 8,131円(−12.79%) | 8,708円(−6.61%) |
| 太陽誘電(6976) | 6,580円 | 5,776円(−12.22%) | 6,197円(−5.82%) | 6,781円(+3.05%) |
| ソフトバンクG(9984) | 3,980円 | 3,350円(−15.83%) | 3,539円(−11.08%) | 3,611円(−9.27%) |
| トヨタ自動車(7203) | 3,533円 | 3,319円(−6.06%) | 3,428円(−2.97%) | 3,319円(−6.06%) |
| 任天堂(7974) | 8,880円 | 8,121円(−8.55%) | 8,500円(−4.28%) | 8,210円(−7.55%) |
| 三井物産(8031) | 5,039円 | 4,577円(−9.17%) | 4,720円(−6.33%) | 4,587円(−8.97%) |
| 中外製薬(4519) | 7,190円 | 6,709円(−6.69%) | 6,952円(−3.31%) | 6,734円(−6.34%) |
| 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) | 3,449円 | 3,192円(−7.45%) | 3,238円(−6.12%) | 3,251円(−5.74%) |
| ダイキン工業(6367) | 21,465円 | 21,450円(−0.07%) | 22,175円(+3.31%) | 21,490円(+0.12%) |
アドバンテストは10時から前引けまでに2,395円上げ、下落率は12.70%から4.58%に縮んだ。イビデンは14.84%安から5.59%安へ、東京エレクトロンは9.11%安から3.23%安へ戻した。太陽誘電は前引けで3.05%高と上げに転じた。同じ時間帯に、トヨタ自動車は2.97%安から6.06%安へ、任天堂は4.28%安から7.55%安へ、中外製薬は3.31%安から6.34%安へ下げ幅を広げた。ソフトバンクグループの戻りは11.08%安から9.27%安にとどまった。
半導体株の戻りと同じ時間帯に、米ナスダック100指数先物(12月物)は上げに転じた。Yahoo Financeによれば、9時の0.48%安から11時30分時点で1.30%高の2万7,100.75となった。韓国総合株価指数(KOSPI)も10時の8.43%安から11時30分時点で4.43%安まで戻し、SKハイニックスは寄り付きの13.84%安から6.25%安に下げ幅を縮めた。半導体株の買い戻しは東京だけの動きではなかった。
背景
5日の米国市場は、S&P500種株価指数が4.36%安の7,353.73、ナスダック総合指数が5.52%安の2万4,314.99、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が12.25%安の9,011.14で引けた。恐怖指数と呼ばれるVIXは16.61から28.18へ上昇した。大阪取引所の夜間取引で、日経平均先物12月物は5万7,400円で取引を終えていた。前夜の米国市場の詳細は寄り付き前の番付にまとめている。
東京は5日にすでに1,110円73銭下げ、4日続落していた。その日の下げの大半はアドバンテスト1銘柄によるもので、TOPIXは上昇していた。経緯は5日の大引けの記事にある。6日は半導体株に加えて銀行、商社、食料品まで売られ、TOPIXも5%を超えて下げた。前日との違いは、下げが市場全体に広がった点にある。
報道と市場関係者の見方
日本経済新聞は前場の下げを「AI投資不安で6万円割れ」と報じた。同紙は市場関係者の見方として「売りスパイラルに」「自由落下状態」との表現を見出しに掲げた。共同通信は、取引時間中として4月13日以来、約7カ月ぶりに5万7,000円を下回る場面があったと伝えた。
関連市場の数値
- 日経平均の前引け5万7,858円61銭は、6月25日の終値の最高値7万2,366円34銭を20.05%下回る。最高値から2割安の水準は5万7,893円07銭で、前引けはこれを34円46銭下回った。前場安値は最高値比21.6%安だった。
- 日経平均の前引けは、25日移動平均(5日まで、6万5,638円)を11.9%、200日移動平均(同、6万1,937円)を6.6%下回る。移動平均はYahoo Financeの日足から本誌計算。
- ドル円は11時42分時点で1ドル=157円87銭(取引中の値)。前日比で小幅な円安だった。
- 北海ブレント原油先物は11時31分時点で1バレル99.90ドル(取引中の値、前日清算値比1.64%高)。金先物は4,077.8ドル(同0.87%安)。
- 台湾加権指数は11時30分時点で4.71%安、香港ハンセン指数は0.46%安、上海総合指数は1.07%安(いずれも取引中の値)。
今後の日程
- 6日12時30分:東京市場の後場開始。15時30分に大引け。
- 6日22時30分(日本時間):米10月雇用統計。ファクトセット集計の市場予想は非農業部門雇用者数6万5,000人増、失業率4.2%。
- 6日夜:大阪取引所の日経平均先物の夜間取引(翌朝6時まで)。
- 12月8〜9日:米連邦公開市場委員会(FOMC)。
- 12月17〜18日:日銀の金融政策決定会合。
主な参照
- 10時の日経平均、騰落銘柄数、寄与度、業種別の騰落/株探ニュース(Yahoo!ファイナンス)
- 日経平均の寄り付き/ザイFX!
- 10時と前引けの日経平均・TOPIX/共同通信(琉球新報)
- 前引けの日経平均、市場の見方の見出し/日本経済新聞
- 6月25日の終値の最高値/共同通信(秋田魁新報)
- 日経平均・個別銘柄・先物・アジア株・為替・商品の価格/Yahoo Finance
データ基準日:2026年11月6日の東京市場の前引け(11時30分)。10時の値は株探と共同通信の配信によるもので、両社の集計時刻の差により日経平均の数値がわずかに異なる。個別銘柄の10時の値はYahoo Financeの9時55分の足の終値で、株探の集計時刻(10時0分6秒)とは一致しない。前引けの寄与度は本誌の推計で、情報ベンダーの公表値とは差が出る。ドル円・商品・米国株価指数先物・アジア株は取引中の値で、終値ではない。米国株価指数は11月5日の米国市場の終値。下落の理由に関する記述は報道にもとづくもので、各社からの発表ではない。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではない。投資判断はご自身の責任において行っていただきたい。
















