AMD(NASDAQ: AMD)は11月3日の米国市場の大引け後、7〜9月期決算を発表した。売上高は133億7,700万ドルで前年同期比45%増、10〜12月期の売上高見通しは約170億ドル(上下3%)だった。株価は時間外取引で513.00ドル、通常取引の終値483.90ドルから6.01%高(米東部時間17時44分時点、日本時間4日7時44分)となった。
市場予想(LSEG集計)は売上高130億9,000万ドル、調整後1株利益1.95ドル。実績は売上高が2.2%上回り、調整後1株利益は2.09ドルで0.14ドル上回った。10〜12月期の見通し約170億ドルは、市場予想の162億ドルを約5%上回る。
主要数値:7〜9月期の実績と予想
| 項目 | 2026年7〜9月期 | 前年同期 | 前年同期比 | 市場予想 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 133億7,700万ドル | 92億4,600万ドル | +45% | 130億9,000万ドル(LSEG) |
| データセンター部門 | 85億4,600万ドル | 43億4,100万ドル | +97% | 81億9,000万ドル(Bloomberg) |
| クライアント部門(PC向け) | 29億4,900万ドル | 27億5,000万ドル | +7% | 30億6,000万ドル(Bloomberg) |
| ゲーム部門 | 7億7,300万ドル | 12億9,800万ドル | −40% | 6億5,500万ドル(Bloomberg) |
| 組み込み部門 | 11億900万ドル | 8億5,700万ドル | +29% | — |
| 粗利益率(非GAAP) | 56% | 54% | +2ポイント | — |
| 1株利益(非GAAP) | 2.09ドル | 1.20ドル | +74% | 1.95ドル(LSEG) |
| 1株利益(GAAP) | 1.46ドル | 0.75ドル | +95% | — |
データセンター部門の売上高は全体の64%。前年同期は47%だった。4部門のうち市場予想を下回ったのはクライアント部門のみで、ゲーム部門は前年同期比40%減ながら予想は上回った。
AMD:7〜9月期の部門別売上高の前年同期比(%)
読み方:データセンター部門が前年同期のほぼ2倍となり、全社の伸び45%を引き上げた。ゲーム部門は4割減。出所:AMDの決算資料(2026年11月3日)。
10〜12月期の見通し
| 項目 | 会社見通し | 比較 |
|---|---|---|
| 売上高 | 約170億ドル(上下3%) | 市場予想162億ドル(LSEG) |
| 前年同期比(中央値) | 約+66% | 2025年10〜12月期は102億7,000万ドル |
| 前四半期比(中央値) | 約+27% | 7〜9月期は133億7,700万ドル |
| 粗利益率(非GAAP) | 約55% | 市場予想55.3%(StreetAccount) |
見通しの下限は約164億9,000万ドルで、市場予想を上回る。粗利益率は約55%で、7〜9月期の56%から1ポイント低い。市場予想の55.3%もわずかに下回った。
背景:決算前の3営業日で19%安
株価は10月6日に終値の最高値649.42ドルを付けた。その後、10月30日に10.88%安、11月2日に7.52%安と下げ、2日の終値は466.84ドル。最高値から28.1%安だった。30日はインテルの売上見通しが市場予想を下回り、半導体株が全面安となった日である。
3日の通常取引では3.65%高の483.90ドルで引けた。時間外の513.00ドルは、30日の終値504.80ドルを上回る水準である。それでも最高値までは21%の距離がある。本誌は3日付の決算前の分析で、決算翌日に上昇する確率を40%とした。時間外の値動きは上昇側に出たが、4日の通常取引の終値で確定する。
7〜9月期の売上高は、会社が8月に示した見通し(約130億ドル、上下3億ドル)の上限133億ドルも超えた。上限超えは2四半期連続である。4〜6月期は約112億ドルの見通しに対し、実績は115億3,600万ドルだった。
経営陣の発言
リサ・スー会長兼CEOは決算資料で「売上高が見通しの上限を上回る過去最高の四半期となった」「InstinctとEPYCの需要はさらに強まった」と述べた。決算説明会では「2027年に供給を大幅に増やす計画だ」「今後数年にわたり非常に強い売上成長と収益性の拡大を続けられると確信している」と述べた。
ジーン・フー最高財務責任者(CFO)は「10〜12月期の見通しは、売上高と利益の成長の加速を反映している」と述べた。
決算資料によると、MI450シリーズGPUと第6世代EPYCを組み合わせたラック型システム「Helios」は、アンソロピック、メタ、マイクロソフト、オープンAI、オラクル・クラウド・インフラストラクチャーで稼働している。2027年の数値目標は示していない。
市場反応
- AMD:通常取引の終値483.90ドル(+3.65%)、時間外513.00ドル(終値比+6.01%、米東部時間17時44分)。
- CNBCは時間外の上昇率を8%と報じた(記事の初出は米東部時間16時17分)。時間外は値動きが大きく、上昇率は時刻によって変わる。
- CNBCによると、AMD株は年初来で約125%高(3日時点)。
東京市場は3日が文化の日の休場で、4日に再開する。米国の半導体株の動きが、休場明けの東京エレクトロンやアドバンテストなどにどう反映されるかは、休場明けの日経平均の論点で整理した。
今後の日程
- 11月4日(日本時間23時30分):AMDの決算発表後、初の通常取引。終値が10月30日の504.80ドルを上回るかどうか。
- 11月4日以降:米中間選挙(3日投票)の開票結果。
- 11月6日:米10月雇用統計。
AMDの過去の決算と株価の関係は、4〜6月期の決算後に売られた経緯にもまとめている。
主な参照
- 7〜9月期の決算資料(売上高、部門別売上高、利益、10〜12月期見通し、経営陣のコメント)/米証券取引委員会(AMDのForm 8-K)
- 2025年10〜12月期の売上高/AMD
- LSEG集計の市場予想、10〜12月期の売上高予想、StreetAccountの粗利益率予想、決算説明会での発言、時間外の上昇率/CNBC(11月3日16時17分、米東部時間)
- Bloomberg集計の部門別の市場予想/Yahoo Finance
- 株価の終値と時間外の株価/stockanalysis.com
データ基準日:2026年11月3日の米国市場の終値。時間外の株価は米東部時間3日17時44分時点の気配値で、取引時間中の数値であり終値ではない。市場予想は集計会社によって異なる(売上高はLSEGが130億9,000万ドル、Bloombergが130億8,000万ドル)。前年同期比と前四半期比の一部、最高値からの下落率は本誌の計算である。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではない。投資判断はご自身の責任において行っていただきたい。
















