13日、PayPay証券で日本株とETFの全銘柄が売買できなくなった。日経平均が1,253円安となった日である。日本経済新聞によると、原因は注文を委託するみずほ証券のシステム障害だ。14日8時の更新でも、9時の取引開始から売買できるとは確約されていない。
要点は次の5つに絞れる。
- 停止:10時15分から日本株・ETFの全銘柄。約1時間の再開を挟み、再び止まった。
- 原因:同社の説明は「外部接続先の障害」。日経とNHKは、みずほ証券の障害と報じた。
- 相場:日経平均は4日続落で1.82%安。キオクシアHDは13.28%安だった。
- 影響外:米国株、投資信託、CFDは通常どおり。止まったのは国内の現物株とETFだけだ。
- 次:再開の目処の案内は、14日8時から9時ごろに後ろ倒しされた。予約注文も止まったままだ。
要点1 停止:10時15分から、再開は約1時間だけ
結論:13日は、PayPay証券の口座で日本株をほとんど売買できなかった。根拠:同社の告知によると、停止は10時15分に始まった。11時30分ごろから1時間ほど注文受付を再開したが、障害の影響で再び止めた。
最初の告知は、11時37分までの一時停止と、その後の復旧を伝えていた。ところが12時50分の更新で、再び停止したと改めた。東証の後場は12時30分から15時30分までである。再開が1時間ほどで終わった以上、後場はほぼ全時間止まっていた計算になる(本誌の計算)。
予約注文も止まった。13日の大引け後も、アプリとPCサイトで14日扱いの日本株の予約注文を受け付けていない。ミニアプリには、もともと予約注文の機能がない。次:9時ごろの告知で、予約注文の扱いも確かめたい。
PayPay証券の日本株・ETF停止の経過(2026年10月13日10時15分〜14日8時、日本時間)
読み方:1時間ほどの再開を除くと、10時15分以降は売買できなかった。東証の後場(12時30分〜15時30分)はほぼ全時間が止まっていた計算になる。出所:PayPay証券の告知(13日10時台〜14日8時の各更新)。整理は本誌による。
要点2 原因:注文の委託先、みずほ証券
結論:止まったのは、PayPay証券の外にあるシステムだった。根拠:同社は「外部接続先」の障害と説明している。日本経済新聞は、注文を委託するみずほ証券でシステム障害が起きたと伝えた。NHKも、みずほ証券の障害が原因と報じている。
告知の言葉は途中で変わった。最初は「システム障害」、12時50分の更新から「外部接続先の障害」になった。19時15分の更新では、原因を特定したと説明した。サイバー攻撃や不正アクセスによるものではない、とも明記している。
みずほ証券は、ただの取引先ではない。2025年4月以降、PayPay証券の株式の24.8%を持つ株主だ。親会社のPayPayは75.2%を持つ。テレビ朝日系(ANN)によると、みずほ証券も13日、機関投資家向けの国内株式の注文受付を一部止めた。次:みずほ証券側の公式説明と、影響の範囲である。
要点3 相場:止まったのは大きく下げた日
結論:障害は、日経平均が大きく下げた日に重なった。根拠:13日の終値は6万7,777円52銭だった。前営業日比1,253円40銭安で、4日続落である。下落率は1.82%だった。
売りはAI・半導体株に集中した。キオクシアHDは13.28%安の1万5,180円、ソフトバンクGは8.50%安の5,310円で引けた。一方で、東証33業種のうち26業種は上げている。背景は日経平均とTOPIXの天秤と、IMFが示したAI調整のリスクで整理した。
この口座では、持ち株を売りたい人も、下げで買いたい人も動けなかった。損得はどちらの方向にも出うる。シカゴの日経平均先物(円建て)は、米東部時間13日18時30分時点で6万8,130円だった。これは取引時間中の値で、終値ではない。次:14日の寄り付きで、注文が一度に集まるかどうかだ。
要点4 影響外:米国株、投信、CFDは動いていた
結論:止まったのは、日本の現物株とETFだけである。根拠:米国株、米国ETF、投資信託、日本株CFD、10倍CFDは影響がなかったと、同社は告知している。障害の対象は国内の現物株の注文に限られる。
注意点が一つある。日本株CFDは売買できたが、現物株とは別の商品だ。証拠金を使う取引で、元手を超える損失が出ることもある。CFDで売っても、手元の現物株を売ったことにはならない。
影響を受けうる口座の数は少なくない。同社の発表では、2025年3月末の開設口座数は137万を超え、NISA口座は42万を超えていた。13日時点の数字は公表されていない。次:証券口座を1社に絞っている人は、止まった日の逃げ道を考えておきたい。
要点5 次:案内は9時ごろに後ろ倒し、損失の扱い
結論:14日の寄り付きから売買できるかは、まだ確定していない。根拠:19時15分の更新で、同社は再開の目処を14日8時ごろに案内するとしていた。14日8時の更新では、その案内を9時ごろに改めた。9時の取引開始に向けて復旧を進めている、という説明は変わっていない。
損失の扱いについて、13日の告知は何も触れていない。注文できずに損をしたと考える人は、まず同社の窓口に問い合わせることになる。その際は、注文しようとした時刻と画面の記録が手がかりになる。話がつかない場合は、証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)が相談を受け付けている。
確認したい点は3つある。1つ目は、14日9時に日本株とETFが本当に動くか。2つ目は、予約注文の受付がいつ戻るか。3つ目は、みずほ証券が障害の中身をどこまで説明するかだ。
30秒まとめ:PayPay証券の日本株とETFは、13日10時15分から約1時間の再開を除いて売買できなかった。原因は注文の委託先であるみずほ証券の障害と報じられ、同社はサイバー攻撃ではないと説明している。再開の目処の案内は14日9時ごろに後ろ倒しされ、予約注文も止まったままだ。
主な参照
- 取引停止の経緯、予約注文の停止、影響のない商品、13日19時15分と14日8時の更新/PayPay証券の告知
- 注文の委託先であるみずほ証券のシステム障害/日本経済新聞、NHK
- みずほ証券の機関投資家向け注文受付の一部停止/テレビ朝日系(ANN)
- PayPay証券の株主構成(2025年4月1日以降)/ソフトバンクほか5社の共同発表
- 開設口座数とNISA口座数(2025年3月末)/PayPay証券のニュースリリース
- 13日の日経平均の終値と下げ幅/株探、業種別の騰落/世界一やさしい投資の学校
- キオクシアHD、ソフトバンクG、シカゴの日経平均先物の値/Yahoo Finance
データ基準日:株価は2026年10月13日の東京市場の終値。シカゴの日経平均先物は米東部時間13日18時30分時点(日本時間14日7時30分)の取引時間中の値。PayPay証券の状況は、同社の14日8時の更新(日本時間8時15分に確認)までにもとづく。
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や証券会社の利用を勧めるものではない。障害の原因をみずほ証券とする点は報道にもとづき、PayPay証券の告知自体は「外部接続先」とのみ記している。投資判断はご自身の責任で行ってほしい。












