10月22日の米国株は、寄り付きから1時間で下げ幅を広げた。米東部時間10時30分(日本時間23時30分)時点で、ナスダック総合指数は前日比2.19%安、フィラデルフィア半導体株指数は5.08%安である。売りの中心は半導体と、AIに巨額を投じる大手テックだった。要点を5つに絞る。
- 指数:S&P500は1.33%安の7,653.98。寄り付きの7,694.62からさらに下げた。
- 偏り:均等加重のS&P500連動ETF(RSP)は0.18%安。下げは大型株に集中している。
- 半導体:ラムリサーチ9.21%安、KLA7.69%安。決算の供給制約が業界全体に波及した。
- AI投資:メタ6.68%安、アマゾン4.10%安。投資の回収に疑問が出ている。
- 東京へ:シカゴの日経平均先物は6万3,195円。22日の現物終値を287円上回る。
| 指標 | 値(取引時間中) | 前日比 | 当日の高値/安値 | 時刻(米東部) |
|---|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,653.98 | −1.33% | 7,702.94/7,653.18 | 10:30 |
| ナスダック総合 | 26,117.28 | −2.19% | 26,359.41/26,117.28 | 10:30 |
| ダウ平均 | 52,591.11 | −0.50% | 52,813.37/52,531.40 | 10:30 |
| フィラデルフィア半導体株指数 | 10,921.24 | −5.08% | 11,140.33/10,921.24 | 10:30 |
| 均等加重S&P500(RSP) | 216.26ドル | −0.18% | 217.04/215.70 | 10:30 |
| VIX指数 | 18.27 | +1.59 | 18.58/17.71 | 10:15 |
| 米10年債利回り | 5.027% | −0.119 | 5.054%/5.017% | 10:15 |
| ドル円 | 157.16円 | — | 158.25/156.68 | 10:30 |
| ブレント原油(期近) | 111.76ドル | +2.70% | 112.68/109.73 | 10:20 |
| 金先物(期近) | 4,066.1ドル | −2.02% | 4,164.3/4,059.7 | 10:20 |
| 日経平均先物(シカゴ、12月限) | 63,195円 | −2.80% | 64,995/62,890 | 10:20 |
1. 指数:寄り付き後も下げ止まらず
結論:寄り付き直後の下げは押し目買いを呼ばなかった。S&P500の寄り付きは7,694.62、10時30分は7,653.18の日中安値近くにある。ナスダックも寄り付きの2万6,294.81から2万6,117.28へ下げた。
根拠:ダウ平均は0.50%安と下げが小さい。ハイテク株の比率が低いためだ。VIX指数は18.27と9.5%上がった。
次:S&P500が日中安値を更新し続けるか。前日の寄り付き1時間の様子は21日の記事にある。
2. 偏り:普通の株はほぼ横ばい
結論:今日の下げは市場全体の売りではない。大型テックの売りである。均等加重のRSPは0.18%安にとどまり、時価総額加重のS&P500との差は1.15ポイントある。
根拠:上げた銘柄もある。決算と見通しが好感された音楽配信のスポティファイは8.45%高。年間売上見通しを引き上げたロッキード・マーチンは6.35%高。鉄道のCSXも6.24%高だ。
次:RSPがプラスに転じれば、資金がテックから他の業種へ移っている形が鮮明になる。
3. 半導体:ラムの「供給制約」が業界に波及
主な銘柄の前日比(10時30分、%)
読み方:下げ上位は半導体装置とAI投資の大きい大手テック。上げは決算や見通しが好感された個別株にとどまる。出所:Yahoo!ファイナンス(米東部時間10時30分、取引時間中)。
結論:半導体株指数は5.08%安で、主要指数で最も下げた。装置株の下げが特に大きい。
根拠:ラムリサーチは過去最高の決算を出したが、部品とクリーンルームの不足で次の四半期の伸びが鈍ると示した。KLA、アプライド・マテリアルズも売られた。アドバンテストの米預託証券(ADR)は5.97%安(23時15分)。決算の中身はラムリサーチの記事で検証した。
次:エヌビディアは3.29%安と、装置株より下げが小さい。売りが装置から半導体本体に広がるかを見る。
4. AI投資:回収への疑問が株価に出た
結論:メタは6.68%安、アマゾンは4.10%安、マイクロソフトは1.87%安。決算は好調でも、投資額の大きさが嫌われた。
根拠:インベスティング・ドットコムによると、メタは2026年の設備投資見通しを1,350億〜1,450億ドルとし、下限を50億ドル引き上げた。IBMは1.98%安。クリシュナCEOが、企業顧客はAIの投資効果を問い始めていると述べたと伝えられた。メタの決算はこちらの記事で扱った。
次:来週はマイクロソフトやアルファベットの決算がある。投資額の上振れが続けば、同じ売りが繰り返される。
5. 東京へ:先物は現物終値を上回る
結論:シカゴの日経平均先物(12月限)は6万3,195円(23時20分)。22日の日経平均の終値6万2,907円84銭を287円上回る。東京はすでに1,713円下げており、追加の下げは大きく織り込まれていない。
根拠:米10年債利回りは5.027%と前日から約0.12ポイント低い。株安で債券が買われた。ドル円は157.16円と円高方向にある。原油はブレントが111.76ドルと高い。金は2.02%安の4,066.1ドルだ。原油の背景はブレント原油の記事にある。
次:23日8時30分に9月の全国消費者物価指数が出る。予想と論点はCPIプレビューにまとめた。
30秒まとめ。米国株は大型テックと半導体に売りが集中し、均等加重の指数はほぼ横ばいだった。ラムの供給制約とメタの投資額が、AI関連への疑問を強めた。東京では、23日の寄り付きでシカゴ先物と現物の差287円がどう埋まるかが最初の焦点になる。
主な参照
- 株価・指数・先物・利回り・為替の気配値/Yahoo!ファイナンス
- メタ、IBM、テスラ、ロッキード・マーチンなどの決算内容/インベスティング・ドットコム
- ラムリサーチの決算資料/米証券取引委員会
データ基準日:2026年10月22日(米東部時間10時30分=日本時間23時30分)。すべて取引時間中の値であり、終値ではない。前日比は21日の終値比。利回り、VIX、アドバンテストADRは約15分遅れ、先物・原油・金は約10分遅れの値。日経平均の終値は22日の大引け。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではない。投資判断はご自身の責任において行っていただきたい。











