米国の8月消費者物価指数が9月11日に発表される。9月15〜16日の連邦公開市場委員会を前にした最後の主要指標となる。9月4日時点で市場が織り込む9月利上げの確率は、集計主体により5割から6割の範囲にある。
週明け9月7日は米国が労働者の日で休場。日本市場は米国の値動きを参照できない状態で1営業日を過ごす。9月8日には日本の4〜6月期国内総生産の改定値が発表される。
主要指標の水準
| 指標 | 9月4日終値 | 前日比 | 52週高値 | 高値からの距離 |
|---|---|---|---|---|
| S&P500 | 7,718.60 | −0.38% | 7,816.70 | −1.3% |
| ナスダック総合 | 26,506.99 | −0.29% | 27,190.21 | −2.5% |
| ダウ工業株30種 | 53,414.25 | −0.51% | 54,744.33 | −2.4% |
| 日経平均 | 65,020.94 | +1.26% | 72,831.73 | −10.7% |
| 米10年国債利回り | 4.784% | +0.022 | 4.82% | 高値圏 |
| 米2年国債利回り | 4.374% | +0.040 | 4.43% | 高値圏 |
| 米30年国債利回り | 5.244% | +0.001 | 5.34% | 高値圏 |
| ドル円 | 156.24 | +0.29% | 163.98 | −4.7% |
| ドル指数 | 99.157 | +0.25% | 101.80 | −2.6% |
| 金(COMEX期近) | 4,476.60 | 横ばい | 5,586.20 | −19.9% |
| WTI原油(期近) | 91.48 | 横ばい | 119.48 | −23.4% |
9月4日の主要市場(前日比)
読み方:日本の数値は9月4日の東京市場、米国および商品は同日の米国市場の終値。東京市場の引け後に米8月雇用統計が発表された。東京と米国の数値は同じ材料を織り込んでいない。
背景
9月4日発表の米8月雇用統計は、非農業部門雇用者数が16万2000人増だった。市場予想は5万3000人増。3倍の水準となった。発表後、9月利上げの織り込みが上昇した。CMEのフェドウォッチでは0.25%利上げの確率が58%、フェドファンド金利先物ベースでは約61%、予測市場のポリマーケットでは52%と報じられた。
米国の政策金利は3.50〜3.75%。7月29日の会合で据え置きが決定された。日本の政策金利は1.00%で、6月の会合で0.25%引き上げられた。日銀の次回会合は9月17〜18日。連邦公開市場委員会の翌日にあたる。
金利面ではもう1つの記録がある。米ディーゼル小売価格は9月4日に1ガロン5.85ドルとなり、過去最高値を更新した。原因は原油ではなく製油能力の不足である。エネルギー価格は9月10日の生産者物価指数と11日の消費者物価指数の双方に反映される。原油そのものは52週高値から23.4%下にある。記録更新の内訳と、日本の店頭価格との差は別稿にまとめた。
欧州中央銀行の理事会は9月10日に開かれる。ユーロ圏の政策金利の据え置きが市場の中心的な想定となっている。米国とユーロ圏の金融政策の方向が分かれれば、ドル指数に影響が及ぶ。ドル指数は9月4日に99.157で、52週高値の101.80から2.6%下にある。
日本側では9月8日の4〜6月期国内総生産の改定値が最初の材料となる。速報値からの改定幅が大きければ、日銀の判断材料に影響する。9月11日の8月企業物価指数は、輸入物価を通じた円安の転嫁度合いを示す。日銀の会合は9月17〜18日で、連邦公開市場委員会の結果を確認したうえでの判断となる。
関係者発言
米連邦準備制度理事会のウォラー理事は、物価上昇圧力の緩和が続くのであれば政策金利の据え置きを支持すると述べたと報じられた。この発言を受け、9月4日の東京市場では利上げ観測がいったん後退した。日経平均は4営業日ぶりに上昇した。
雇用統計の発表は東京市場の取引終了後だった。同日の米国市場では主要3指数がそろって下落した。東京市場が織り込んだ内容と、米国市場が織り込んだ内容は一致していない。
市場反応
9月4日の東京市場では、ソフトバンクグループが11.78%高。太陽誘電が6.42%高、キオクシアホールディングスが5.40%高、村田製作所が4.20%高、アドバンテストが2.51%高。日経平均は806円46銭高の65,020円94銭。週間では2.08%安だった。
米国市場では大型テック株の下げが目立った。アップルが2.51%安、マイクロソフトが2.04%安。一方でオラクルが3.08%高、AMDが4.69%高、コアウィーブが5.68%高。金は1.14%安の4,429ドル、銀は1.22%安の66.17ドルだった。
今週の日程
- 9月7日(月) 米国は労働者の日で休場。日本市場のみ取引。
- 9月8日(火) 8時30分、7月毎月勤労統計。8時50分、4〜6月期国内総生産の改定値。8時50分、7月国際収支。
- 9月9日(水) 8時50分、8月マネーストック。15時、8月工作機械受注。米国時間午前10時(日本時間10日午前2時)、アップルの新製品イベント。
- 9月10日(木) 欧州中央銀行の理事会。米8月生産者物価指数。米国市場の取引終了後にオラクルとアドビの決算。
- 9月11日(金) 8時50分、8月企業物価指数。米8月消費者物価指数。
- 9月15〜16日 連邦公開市場委員会。
- 9月17〜18日 日銀金融政策決定会合。
日本株にとっての焦点は9月11日の米消費者物価指数となる。日経平均は52週高値から10.7%下の位置にある。米主要3指数はいずれも高値から3%以内にとどまっており、両者の差は10月以降も継続する可能性がある。前週の関門と結果は別稿に記載した。
主な参照
- 株価・利回り・為替・商品の終値(2026年9月4〜5日)/CNBC Markets
- 米8月雇用統計/米労働省労働統計局、CNBC
- 連邦公開市場委員会の日程と政策金利/米連邦準備制度理事会
- 日本の指標発表予定/内閣府 経済社会総合研究所
- 米国および欧州の企業決算・指標日程/Seeking Alpha
データ基準日:2026年9月4日および5日の市場終値。日程および発表時刻は各機関の公表予定にもとづくもので、変更される場合がある。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではない。投資判断はご自身の責任において行っていただきたい。














